SPECIAL CONTENTS 02 「なぜこんなにも違うー地盤判定と工事の費用」

地盤調査会社の判定や地盤補強工事の内容、金額がなぜこんなにも違うのか?

皆様、不思議に思いませんか?
地盤調査会社の判定や地盤補強工事の内容、金額がなぜこんなにも違うのか?
私自身も改良工事有無の判定や改良工法の設計をしている立場ですが、常に疑問に思います。同じような地盤調査内容(計測値)でも改良工事なしの実質0円から杭基礎での150万円などと金額の開きが大きくことなることが頻繁にあります。もちろん会社の規模や経営方針なども関係しますが、地盤品質判定士や住宅地盤技士(主任技士)などの資格を有している地盤技術者は様々な研修や勉強会、書籍などを通じて多くのことを学んでおり、判定内容が大きく異なることはないはずです。

一言では難しいですが、大きくは技術者の性格や人間性が影響するのではないかと思います。
具体的には
① 金銭面よりも安全性を第一に考える
② とにかく金銭面を重視する
③ 実績のある工法を積極的に採用する
④ 新工法を積極的に採用する
それぞれの特徴は

① 金銭面よりも安全性を第一に考える

安全性を第一に考えることは一見良いことと思われがちですが、当然金額が高くなるので、低価格を売りにしている建築会社様や費用を抑えたい御施主様にはまず採用されません。どんなに安全性が高いかを提案しても受注できなければ、意味がありません。
しかしながら、地震や水害などの災害が心配な方には採用される可能性が高まります。

② とにかく金銭面を重視する

金銭面を重視する会社は非常に多くあります。同業他社と競争するには最も分かりやすく誰でもできる提案だからです。もちろん安いに越したことはありませんが、安さを売りにする会社は次から次に出てくるため、競争が激しくなり最終的には資本力が大きな会社が勝ち残ることになる傾向があります。
そんな中で勝ち残る(他社より安くする)には、多少の不正には目をつぶる会社もあります。
常識のある方であれば、安全性を確保できない提案はしないと思いますが不本意ながらそのような提案をしなければならないこともあるようです。

③ 実績のある工法を積極的に採用する

古くから実績ある工法は、建築だけではなく土木の分野でも採用されていることが多く、様々な技術基準や設計指針などが確立されております。過去の失敗や事故、災害の影響などにより、数年から数十年おきに指針類は改訂されるため安全性は高いものと思われます。但し金額面での差はつきにくい為、工期が合わない場合は他社に依頼されてしまうこともあります。

④ 新工法を積極的に採用する

新工法は、第三者認証を受けている工法も多数みられ安全性は高いものと思われがちですが、やはり注意が必要です。歴史が浅く公的な指針類が無い為、工法の特徴や中身が良く分からない状態で採用すると認証の範囲外での不具合や、追加費用の発生などが起こることもあります。実績が少ないので災害を経験したことが少なく、地震時などでの有効性の心配もあります。
数年後には残っていない工法も多いことから工法協会の仕組みや保証体制にも注意が必要です。

以上、少しネガティブな意見が多くなってしまいましたが、万能な工法や対策などはないということをお伝えしたかったのです。
地盤対策は基本的にはリフォームができません。
法律上はクリアするとか地盤保証が付くから、との意見を多く耳にしますが技術者が自信を持てない提案はすべきではないと思います。だからこそ、地盤に携わる者は常に額に汗をかき、どんな対策が最も効果的かを提案していくために日々研鑚していく必要があります。

そんなときに頼りになる集団がグランダートユニオンです。
グランダートユニオンは志が高い真の技術者が多数存在しており、2~3か月ごとに勉強会や技術発表会などを実施しています。
既存工法や新工法についても意見を交換し、時にはぶつかり、技術力を高めあっている頼りになる存在です。
冒頭の「地盤調査会社の判定や地盤補強工事の内容、金額がなぜこんなにも違うのか?」
と思われた方、まずは
真の技術者集団で形成されたグランダートユニオン所属の会社にお問合せください。

Profile

小林 輝幸
【保有資格】
地盤品質判定士
地質調査技士(現場技術・管理部門)
住宅地盤主任技士(調査部門・設計部門)
一級土木施工管理技士

【趣味】
キャンプ、サッカー観戦。
休日は子供のサッカーチームで共に汗をかき、楽しんでおります。